印鑑の起源と利用

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日常的な生活場面の中では、印鑑が使用されるケースも多く見受けられます。印鑑は、わが国で発祥したものではありませんが、日本では、印鑑が社会的に重要な役割を果たしています。

印鑑は、今をさかのぼること5,000年以上、古代メソポタミア文明の時代が起源とされています。その頃、印鑑を持つことができるのは、時の有力者に限定されていました。そして、紀元前220年ごろには、秦の始皇帝により、中国に初めての中央集権国家がつくられました。中国の広い国土で使用される文字は、それまで多種多様に存在しましたが、新たにできた中央集権国家では、それらの文字が統一されました。そのようにして統一された文字が、「篆書体」と呼ばれる文字の原形で、現代の印鑑でも使用されています。

始皇帝は、中国全土の文字を統一するのと同時に、自身の使用する印鑑をつくりました。そのようにしてできた印鑑は、皇帝の権威と地位を証明する役割も果たしました。その後、わが国に印鑑の文化が伝来したのは、中国の後漢の時代になってからだと言われています。中国から伝わったのは、「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」と彫られた金印ですが、こちらは歴史的に有名な印鑑としても知られています。